犬の去勢手術

まず、よく聞かれることは費用について、犬の去勢手術の費用は各動物病院さまざまです。手術に伴うケアがそれぞれ違うため(血液検査を行うか行わないか、入院をするかしないかなど)大きな差が出てしまうかもしれません。

去勢手術はとても簡単で、短時間で終わりますが、手術を行うまで準備が大変です。

準備

使用する手術器具の滅菌を行います。

麻酔器、人工呼吸器、モニターの点検を手術前に行います。

手術室は手術以外に使用しないため、なるべくクリーンな状態に保つように心がけています。しかし、手術の犬が、ノミなどの寄生虫や、ウイルス感染などを持っていると、手術室内での院内感染を起こす危険性があるため、手術の予約前に健康状態のチェックを行っています。乳歯が残っている場合は、去勢手術後にまだ麻酔が効いているときに強制的に抜歯しています。

また、動物病院ではまれに、ウイルス性の感染症にかかった犬が来院するため、入院中に院内感染を起こすことがないように必ずワクチン接種を1年以内に行っていることを確認させていただいています。

そうしたうえで、手術当日に身体検査、血液検査を行い、貧血がないか、肝障害や腎臓の障害がないかチェックをします。この時、異常が認められた場合、麻酔に対して危険性がありますので手術が中止になったり、延期になったりする場合もあります。異常が認められない場合はこのままお預かりをして、

①鎮静剤の投与(興奮を和らげる目的で、手術までの間、リラックスして過ごせるようにしています。)

12:00午前の外来診察終了後

②麻酔導入(留置針を血管に挿入し、その管より鎮痛剤の投与、麻酔導入剤の投与を行います。すぐに意識がなくなり、眠った状態になります。)

③毛刈り、消毒(手術を行う場所周辺の毛刈りを行い、1回目の消毒を行います。)

④手術室に移動し、気管チューブの挿入を行います。麻酔ガス、酸素の吸入開始、②で挿入した留置針より点滴開始、心電図、血圧計、血液中の酸素濃度測定用クリップ、体温測定センサーなどを装着し麻酔管理をモニター上で行います。(麻酔係が5分ごとにこれらの記録を付け、異常がないか常時確認しています。)

⑤手術部の消毒、毛刈りした部分をアルコール、ヨーチン、アルコールの順に念入りに消毒を行います。

⑥手術者の手の洗浄、滅菌ブラシを使用して手の消毒を行います。その後滅菌したガウンを着て滅菌手袋を装着します。

⑦手術、メスにて皮膚切開後電気メスを使用して出血をなるべく避けて睾丸を摘出します。皮下、皮膚を別々に縫合して終わりです。(手術時間は5分~10分です。)

乳歯が残っている場合は、麻酔が効いているときに強制的に抜歯しています。

⑧覚醒、吸入麻酔をオフにすると5分くらいで覚醒してきます。意識が少し戻ってきたら、気管チューブを抜きます。しばらく酸素吸入を続け意識がしっかりしてきたら入院室に移動します。

麻酔後しばらく低体温になっていますので、体温が安定するまで動物看護師が5分ごとに体温測定と、術部からの出血状態、意識の改善が順調かどうかチェックを行います。

手術後の状態が問題ないかを確認するため1泊入院として、翌日体温測定、出血のチェック、意識状態、食欲を確認し、また手術部からの感染を防ぐ目的で抗生物質の注射を行います。

ようやく退院です。

 

 

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